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Amazon AWS 体験談 (2)

 

vonvon.hatenablog.com

 前回の続きです。

現在私はさくらのVPSでメモリ1GBプランを借りているのですが、もう一つ追加でVPSが必要になりました。要件としてはVPS Clientがインストールできること、ポート443にSSH接続が可能なことです。

たいていの場合、自宅内のサーバーをSSHコンソールからコマンドラインで操作するのに使っています。ごくまれにSSHポートフォワードを使って、自宅内のESXiのweb clientを操作したり、リモートデスクトップWindows PCにログインしたりしています。そのため高速なネットワークは不要です。

しかも、使うタイミングが職場に出社しているときか、自宅で会社VPNに接続しての仕事中に限定されます。今はこんなご時世なのでずっと自宅でテレワーク中のため、どんなに多く見積もっても平日に一日数時間しか使いません。ざっくり計算で1カ月に40~80時間使うことを想定しています。

最悪全く使わない月もあるのではないかくらいなので、なるべく安いVPSでないと数百円とは言え気分的にもったいないなぁという気分で選定します。

 

候補は2つ:

①WebARENA Indigo : メモリ1GBプラン 月額349円 or 0.55円/時間 (最低利用金額50円)

Amazon AWS EC2 :  t2.micro (メモリ1GB) 0.0116 USD/時間 + α

料金がわかりやすい①WebARENA Indigoの月額349円を基準にこれよりも安いものがあるかどうかを調べて、可能性があるのはAWSかなぁという結論に至りました。

 

結局より安いAWSを使うことにしたのですが、WebARENAの問題点を書いておきます。

WebARENAはその他のVPSと比べると圧倒的に価格が安く、時間単価も安いので良さそうと思ったのですが詳しく調べるとインスタンスを停止している状態でも課金されるということがわかりました。コストを抑えるにはSSH接続のたびにインスタンスを作成し、VPN Clientをインストール、使い終わったらインスタンスを削除だと使えるようになるまでに最低5分はかかりそうなので使い勝手が悪いです。であれば実質インスタンスは最初に作ったらそのまま壊さずに使い続けることになるため、月に80時間インスタンスを使っても、実質1日24時間ずっと課金されるため最終的には月額349円です。これでも十分安いんですけどね。

 

一方でAmazon AWS EC2の料金は正直わかりにくいです。

料金をかけようと思えばいくらでもオプション追加できますが、個人利用だと下記の料金が発生すると思います。

  • インスタンスの使用料金 0.0116 USD/時間 (t2.micro), 0.0058 USD /時間(t2.nano)
  • ディスクの使用料金 0.12 USD/GB (EBS gp2)
  • ネットワーク転送料金 0.114 USB/GB (data out to internet, ~10TBまで)
  • 固定IPアドレスの利用料金 0.005 USB/時間 (Elastic IP), インスタンス停止中に課金

これを1カ月にt2.microを80時間使用、ディスクは8GBをプロビジョニング、ネットワークは外部へ最大3GB転送、IPアドレスの固定はしないでざっくり計算すると、

0.0116 x 80 (hour) + 0.12 x 8 (GB) + 0.114 x 3(GB) = 2.23 USD = 234円 (1$=105円)

 

あまり使用せず使用時間が40時間、ネットワーク転送量が1GB以内に収まった場合、

0.0116 x 40 (hour) + 0.12 x 8 (GB) + 0.114 x 0(GB) =1.424 USD = 150円 (1$=105円)

 

今回AWS最初の1年間無料条件にあるt2.microで見積もっていますが、t2.nanoでも十分かなと思うので、t2.nanoにすればどちらのケースでも月額100円台に収まりそうです。1年無料の条件にも当てはまっているので1年間はほぼ料金は発生しない可能性が高いです。

 

使いたいときにiPhone アプリからインスタンスを起動、10数秒後に表示されるIPアドレスSSH接続するだけなので、今までよりもひと手間増えていますが許容範囲内なのでこれで運用してみたいと思います。

 

一方で、AWSを24時間稼働のVPSとして使おうとするとかなりお高くなるので、頻度高くスケールアップするとか構成を変えるとか複雑なことを想定していない限り、AWSでなく普通のVPSを借りたほうが安く済みます。

やはりAWSは個人向けには使いずらいかなと思いますが、一方で短時間だけ超高性能なサーバー上で何か動かしたいとか、時間限定で何かをしたいような用途があれば個人でも使うメリットはありそうですね。